再配送について考察




検証内容
・シードメトリックやADを考え、意図したルートを選ぶ

条件
上記のような構成で、それぞれのルーティングドメインの境界で再配送をする。
RIPドメインのルータは、外部から再配送されるルートはEIGRPからのルート優先する

まず、デフォルトの構成で各ルータがどの経路を通るか考える。

R1はそれ自身だからOK

R2は同じOSPFドメインからの経路を優先するため、R1 への経路となる。
ぐるっとまわってR3とR4からも10.1.1.1 への経路をもらうと思うが、同じエリアからの経路を優先するんだったと思う。
OSPF外部ルートは、AD20。内部ルートは、AD110だけど内部ルートを優先するってのがミソっすよね。

R3はR2からとR5から再配送されるときのシードメトリックによりますね。
R2からのほうが近い経路だけどR3はシードメトリックに頼るしかない。
シードメトリックが一緒だとロードバランスするんじゃないかな?RIPってロードバランスしたっけ?

R4はR2と同じくOSPF内部ルートが優先されるためR2からの経路が優先される。

R5はRIPからの経路が、AD120、EIGRPからの経路が外部ルート AD170 となり、RIPが勝るため、
R2からの経路が優先される。

R6についてはこちらもシードメトリックによるため R5とR4からのシードメトリックが同じであれば
等コストロードバランシングになりますね。



このデフォルト設定だとR3-R5-R6 間で変なループが発生する可能性がありますね。
なので再配送する際は、いろいろと考えないといけないっすね。

まずR3のロードバランスは上記条件にも反するため R5 からのシードメトリックを優先するようにする。

R5
router rip
redistribute eigrp 100 metric 2

R2
router rip
redistribute eigrp 100 metric 8

ってかんじですね。これでR5からのルートを優先するようになります。

次はR5。
RIPのAD値が若いため、RIPを優先してしまうので、EIGRP から再配送される際のAD値を変えてやります。
外部ルートのAD値も 90 にしてやります。

R5
router eigrp 100
distance eigrp 90 90

これで、R5 は R6 からの経路を優先するようになります。

次はR6。
シードメトリックが一緒だとロードバランスしてしまうので、R5,R4 で再配送時のシードメトリックを
変えて R4 からの経路を優先するようにします。

R5
router eigrp 100
redistribute rip metric 100000 10 255 1 1500

R4 router eigrp 100
redistribute ospf 1 metric 1000000 10 255 1 1500

R4 にて帯域幅を 1G(1000000kbps) にして、R5 では 100M としました。
これで R4 からの経路を優先するようになりますね。
ちなみに不等コストロードバランシングはしちゃだめですよ。

また EIGRP 再配送時のメトリック指定は下記のとおりです。

redistribute [protocol] metric [帯域幅] [遅延] [信頼性] [負荷] [MTU]

デフォルトだと帯域幅と遅延だけがメトリックに反映されるので、信頼性から後ろはなんでも一緒ですね。

くわしくは、EIGRPの検証のコーナーで勉強していきたいですね。近日公開?



更新日:2012/7/29